2011年02月18日

もう昇進、昇給ではモチベーションは上がらない





 今までは昇進や昇給を「エサ」にして、社員のモチベーションを上げてきた。

 新人のころはベテラン社員のサポート的な仕事が多く、雑用や成果がハッキリとは見えない細々した仕事を任されるものである。もっと大きな仕事を任されたい、自分で決められる権限が欲しいと願うものであり、管理職は憧れの的であった。

 頑張れば、社内での立場が高くなる。立場が高くなれば、給料も上がる。この2点をモチベーションにして、バブル期世代までの社員は働いてきた。気がつけば同じ部署に課長が増え、「課長」と呼んだらみんなが振り向いたという笑い話のような光景も見られたのである。

 だが、バブル崩壊後、終身雇用制は崩れ去り、昇給も35歳で頭打ちとなった。昨今、35歳問題だと騒がれているが、今の35歳の年収は10年前より200万円も低いといわれている。これでは昇進しても仕事だけが増え、給料は今と大差ないのでモチベーションは上がらない。

 そのうえ、課長以上のバブル世代は人数が多く、ポストは当分空きそうにもない。これからは全員にポストを与えられるわけではないし、給料も簡単には上げられない。かといって、優秀な社員だけポストと給料を与えていたら、それ以外の人は腐ってしまうだろう。

 それでは、賞罰の罰のほうを強めたらどうなるだろうか。

 ノルマを課し、達成できなければ給料を下げると鼓舞して、社員はがむしゃらに働くだろうか。転職できないからと必死に働くかもしれないが、それこそノルマ以外の仕事はしなくなるだろう。足の引っ張り合いも起き、働く意欲は70%どころか、0%にまで落ちるかもしれない。

 また、やる気のない社員は肩叩きをすればいいと思っているのなら、考えが甘すぎる。日本では正社員の権利は手厚く保護されているので、働かないからという理由でクビにはできない。情報化社会の影響で、新・ぶら下がり社員もそれぐらいの情報は仕入れている。解雇された側が、不当解雇だと裁判を起こすケースは少なくないのである。

 左遷したところで、給料を支払い続けるのなら企業が損害をこうむるのは変わりない。問題を先送りしているだけである。

 今の時代は、アメもムチももう通用しないのである。昇進・昇給以外でモチベーションを上げなければならない。

 そのために、当社で取り組んでいるのが、30歳前後の社員を対象にした「ミッション・クエスト」である。これは新・ぶら下がり社員と真正面から向き合い、埋没している自分の生きる目的・目標や夢を掘り起こし、それを組織において発揮することを支援する手法である。

 ミッション・クエストについては本書で詳しく説明するが、給料やポスト以外のもので人がやる気になるのかと懐疑的に思う読者も多いだろう。

 実際に体験してみれば分かるが、劇的に人は変わる。育成に携わっている立場の私が「こうまで人は変わるものか」と驚かされるほど、70%主義でくすぶっていた人が、100%どころか120%の力を発揮するようになるのである。くすぶっているからこそ、きっかけさえつかめば変われるのだろう。
http://news.livedoor.com/article/detail/5351412/


posted by 切葉鳩 at 08:05 | 北海道 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | めも
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