2012年11月08日

オバマ氏勝利で円高は続くか!?

オバマに学べ!英文法
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 米大統領選挙でオバマ氏が勝利し、経済政策は従来路線が継続される見込みとなった。金融政策もバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が少なくとも2014年1月までの2期目の任期を全うする予定で、日本にとっては同議長によるドル安政策のあおりを受ける構図が続きそうだ。

同議長は12月にもQE3を強化するとの観測から円高懸念が浮上、日銀も通貨競争から降りる訳にはいかないとの声も市場には強い。ただ来年に向けた世界経済の情勢を見渡せば、米国の強さが相対的に際立ち、円高ドル安傾向は和らぐとの見方も政策当局内に浮上している。

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<バーナンキ議長のドル安政策続く>

オバマ大統領が再選され、議会は下院が共和党、上院は民主党が多数という現状維持となりそうだ。市場関係者は「これでは選挙前と何も変わらないことになる。ドル安政策も変わらないだろう」(クレディスイス証券チーフエコノミスト・白川浩道氏)と見ている。

「財政の崖」問題は、こうした議会のねじれ状況のもとでも、年明けのいずれかの時点で何等かの形で回避策がとられるというのが、内外での一般的な見方だ。社会保障年金減税は継続措置となる可能性が高い一方で、争点となるのは富裕層減税だが、打ち止めとなっても富裕層への影響は軽微と見られている。歳出の強制削減で、重点的に削減されるのは国防費で、関連産業への打撃が中心となりそうだ。ただその分財政再建は遅れることとなり、米国の経済は財政の重しや家計のバランスシート問題を抱えて、緩やな成長にとどまる構図が続くことになる。

他方、米国の金融政策は従来通りバーナンキ議長が担う。議長の任期は2014年1月までだが、FRBの経済見通しでは失業率が望ましい水準まで低下しそうにない。在任中はQE3からの脱却は難しそうだ。日本はこれまでもバーナンキ議長のドル安政策のあおりを受けてきたわけだが、「景気対策はFRBの金融政策に偏らざるを得ない図式。景気低迷の下、追加金融緩和が予想され、為替レートの基調はドル安・円高が続くだろう」(第一生命経済研究所・主席エコノミストの熊野英生氏)ということになりそうだ。

しかも、来月の米公開市場委員会(FOMC)では「ツイストオペの終了とともに、QEを上乗せしてくる可能性がある。そうなれば再び円高懸念が出てくる」(野村総研金融ITイノベーション部長・井上哲也氏}とも言われている。

<大胆な緩和政策打てない理由>

日本にとってドル安円高に対抗する手段はほとんどない。いくらG20共同声明で「過度な為替変動が望ましくない」との認識が示されても、為替介入への理解を得られたわけではない。政府が機動的な経済対策に動けなければ、必然的に日銀への期待感が高まることになる。

JPモルガン証券のチーフエコノミスト、菅野雅明氏は「円安は日銀だけでは実現できず、相手との相対的な関係。FEDやECBと比べて市場が日銀の方が緩和的だと判断することで初めて可能となる」と説明する。

そうしたもとでも日銀が米国同様の大胆な金融緩和に踏み切れないのは、財政事情が重しとなっている。白川総裁が繰り返し説明しているように、大規模な国債買い入れは財政ファイナイナンスと受け止められかねない。また 「買い入れた国債をFEDのように将来の売却を前提にすることは、日本の財政状況からみて難しい」(第一生命経済研究所・熊野氏)との指摘がある。

<QE3下では円高進まず>

一方、このままQE3のもとで円高ドル安傾向が続くわけではないとの見方も浮上してきた。世界経済の変化が認識され始めてきたためだ。

一部の日銀関係者の間では、今後も米国の金融政策にはほとんどオプションもなく、現在の緩和路線は変わらないとしながらも、QE2とQE3で金融市場への影響は異なるとの見方がある。以前は、世界の投資家が新興国の成長を前提にしたドル売り・他国資産買いに動き、ドル安傾向となっていたが、現在はリスクオフ姿勢が強まり、ドルというハードカレンシーを保有するようになった。そのためドル安はそれほど進んでいないというものだ。

さらには、そうしたリスクオフの背景にある欧州不安、中国の構造的な成長鈍化、それに伴う新興国全般の減速などもあり、世界経済のけん引役が米国になるとの見方が出ている。シェールガス革命も米経済への期待感を高めていることから、ドルが売れられにくいという事情がある。

オバマ政権の下でバーナンキ路線が継続され、ドル安路線におびえる日本にとっては、こうした米国への期待感が円高進行を食い止めるてくれるなら何よりだ。景気後退に陥った日本経済にとっては、追い風が吹く日が待たれる情勢だ。




posted by 切葉鳩 at 02:10 | 北海道 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 世の中
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