2018年07月19日

芥川賞に高橋弘希さん 直木賞は島本理生さん



 第159回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が18日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞に高橋弘希さん(38)の「送り火」(文学界5月号)、直木賞に島本理生さん(35)の「ファーストラヴ」(文芸春秋)が選ばれた。高橋さんは4回目、島本さんは2回目の候補での受賞。東日本大震災関連の既刊本との類似表現が指摘された北条裕子さん(32)の「美しい顔」(群像6月号)は受賞を逃した。贈呈式は8月下旬、都内で行われ、正賞の時計と賞金100万円が贈られる。

 高橋さんは文教大卒。2014年に「指の骨」で新潮新人賞を受賞しデビュー。同作は芥川賞と三島由紀夫賞の候補にもなり、一躍注目された。今回の受賞作は、正統派で純文学らしい、細密な文体で少年たちの物語をつづっている。

 受賞決定後の記者会見に、高橋さんは黒いパーカーにジーンズ姿で登場。受賞の気持ちを聞かれ「別に……。会見やらなきゃだめだと引っ張ってこられたんで」「ガッツポーズはなかった」などと照れ笑いを浮かべた。また選考委員の島田雅彦さんに「ことばで別世界を構築する」と評価され、「今の選考委員の作品を読んでいる世代なので、ほめられるとうれしいですね」と喜んだ。

 島本さんは東京都板橋区生まれ。小説執筆に専念するため、立教大文学部中退。高校2年生だった01年、「シルエット」が群像新人文学賞優秀作に選ばれデビューした。03年「リトル・バイ・リトル」で野間文芸新人賞。純文学作家としてスタートを切り、これまで芥川賞の候補にも4回挙がっている。夫は作家の佐藤友哉さん。東京都在住。

 会見ではデビュー18年目での念願の受賞について聞かれ「すごくほっとしたというのが正直なところ」と喜んだ。また今後の作家活動について聞かれ「自分が書いてきたテーマをより突き詰めて深みを増していきたい」と抱負を語った。最後に「受賞の電話を受け、私はガッツポーズをしました」と笑わせた。

 受賞作は、簡単にはうかがい知れない性虐待と家族の問題を繊細に描き出す長編小説。アナウンサー試験を途中棄権した女子大生が父を殺す事件が起きる。彼女が抱える問題の核心に臨床心理士が肉薄し、やがて真実の姿が明かされる。法廷物、ミステリー形式、心理学をべースにするなど、初めてのことに挑戦したエンターテインメントだ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180718-00000103-mai-soci

posted by 切葉鳩 at 11:30 | 北海道 ☔ | Comment(0) | 世の中
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